ニコのこと。

６月２日に我が家にやってきたニコ。

まだ生後４か月、小さかったなぁ～。

 

 

番犬ではなく、室内で家族と一緒に過ごすパートナードッグ。

７か月間を我が家で過ごし、その間に基本的なしつけは素人の私ができる範囲でやって来ました。

社会性を身に着けることが大事！と聞いて、みんなと一緒にいろんな場所に行きました。

 

 

 

海では濡れるのが嫌でもっぱら砂浜を駆け回り、山登りではノーリードでもしっかり一緒に歩き、魚釣りでは釣れたフグに興味津々・・・。

お祭りでは大勢の人を見てあたふたし、大きな花火の音にびっくり！！

家に帰ってからぐったり疲れていました。

 

散歩の時は交通量の多い道路を選んで歩き、猛スピードの車やトラックにも慣れさせて、グイグイ引っ張らずに横について歩けるようにもなりました。

 

トイレも家のトイレ以外では用を足しません。

例えば８時間の外出中はトイレを我慢していて、家に帰るとします。

だから散歩の途中ですることはないんです。

 

ののちゃんの保育所の送り迎えも、私との車での配達も、雨の日以外は欠かしませんでした。

保育所や小学校のお友達もニコを見かけると『ニコだっ！！』と駆け寄ってきてかわいがってくれました。

 

こうして家族の一員として過ごしてきましたが、『もう少ししっかりしたしつけを入れた方がいいよね』

と思うこともたくさんありました。

 

散歩途中に出会う犬には吠えることなく冷静、知らん顔だけど、家の前を通る犬や郵便屋さんにはちょっとだけ吠えてしまいます。

縄張り意識が強いのかな？

子供たちがリードを持つとグイグイ引っ張ります。

かまってほしい時には、玄関から誰かの靴を持ってきます。

噛んでボロボロにすることはありません。

みんなでかるたやトランプをしていると邪魔をしに来て、何枚かをくわえて持っていきます。

玄関の戸が開いていると、勝手に外に出てしまう時があります。

Wait　でじっと待てる時と待てない時があるんです。

こんな感じでいろいろ問題があります。

 

極めつけはちょっとした事故にあったことでした。

去年の１１月頃、みんなで魚釣りに行こう！と車に乗せていたニコ。

着いた時、子供たちと一緒にノーリードで外に出てしまいました。

あわてて　『Come！！』と必死で何度も呼び戻すけど、なかなか戻ってこず・・・。

そこに結構なスピードの車が走ってきて、『ドンッ！！』という大きな音がしてニコはひかれてしまいました。

なにわナンバーのその車は、そのまま猛スピードで行ってしまいました。

運が良かったのか、大型犬だったからなのか・・・。

すごい衝撃音だったにもかかわらず、４本足のつま先から少し血が出る程度でほかに異常がなかったのが幸いでした。

 

この時、二度とこんな事にならないためにも、しっかりしたしつけが必要だと感じました。

そして全て飼い主の責任だと思い、すごく反省しました。

 

京都府内の警察犬訓練所、ドッグスクールを片っ端から調べ、電話で問い合わせ、見学にも行きました。

訓練にかかる費用は我が家にとってはかなり高額です。

訓練期間も約４か月間。

その間ずっと離れて暮らさなければいけません。

そういうことも含めみんなで話し合って考えた結果、ニコをドッグスクールにお願いすることにしました。

 

そして一大決心をして、１月９日、ニコをスクールに預けてきました。

自分も一緒に帰れると思っていたニコは、別れ際すごく不安そうな顔をしていました。

車の中で泣いたのは、私、楓大、ののちゃん。

 

ニコがいない生活はどこかにぽっかり空間ができてしまったようです。

ののちゃんは日に何度もいなくなったニコの事を思って泣いています。

日記にも、『ニコがいなくて寂しいよ』、『お勉強頑張って早く帰ってきてね』とそんなことばかりが書いてあります」。

いつも誰かが、『ニコ、どうしてるかなぁ～』と言います。

外出して家に帰ってくると、出迎えてくれたニコの姿がない事にため息が出ます。

ドッグスクールのブログを何度もチェックして、ニコの写真を見ては、『元気かな～、ご飯食べたかな～』とつぶやきます。

人間の方が少々傷心気味で、情緒不安定・・・。

 

ニコがいるドッグスクールは、常時１０匹ほどの犬をあずかってトレーニングしています。

その他出張トレーニングや、保育園もしています。

その中にはニコのような家庭犬の他に、現役委託警察犬や競技会を目指す犬もいます。

そんなお利口DOGたちと一緒に、きっと元気にやっているでしょう。

今日の夜、スクールからニコの様子を知らせてくれる電話がかかって来ます。

今からみんなでドキドキしています。

預けてから１か月間は面会できません。

その後は１か月に２回のペースで会いに行って、一緒にトレーニングの引継ぎをしていきます。

 

今子供たちは大きなカレンダーの後ろに、『二コちゃんのおもいで』という題をつけて絵や手紙を書いています。 

『おもいで』・・・ってなんだかニコが死んでしまったみたいじゃないか？と反論してみたけどおかまいなし・・・。

４人で頭をひっ付け合わせてなにやら書き描きしています。

 

ドッグスクールのブログにのせてもらったこの写真を眺めて、ニコに会える日を心待ちにしています。

『ニコ！！慣れるまでは大変だけど、きっと楽しいトレーニングだよ。頑張れ！！会いに行くまで待っててね！』